京都大学病院西構内 聖護院川原町遺跡(2024年度)

2025年01月15日(水) 灰褐色土の掘削と遺構検出
灰褐色土の掘削(調査区南端、南西から)
【写真1 灰褐色土の掘削(調査区南端、南西から)】
砂礫上面での遺構検出(調査区中央東端、東から)
【写真2 砂礫上面での遺構検出(調査区中央東端、東から)】

近世の耕作土である灰褐色土の掘削も順調に進み、調査区南端を残すのみとなりました。

全体に北から南へと下がる地形ですが、灰褐色土は南へいくに従い、厚さを増しており、南端では50cmほどの厚みとなります。
出土遺物は江戸時代のものですが、18世紀に遡る遺物を小量みられます。この地の開発がいつ頃から始まったのかを出土遺物から検討する必要があります。

灰褐色土の掘削が終了した地点の遺構検出も始めました。灰褐色土の下層は砂礫層で鴨川の氾濫原となります。

調査区中央の東端では、径が1.4mと1.8mの円形の落ち込みが見つかっています。 耕作にともなう井戸か野壺とみられます。
『吉田村古図』には、このあたりに畦道とおもわれるラインが描かれており、道沿いに設置されたものかもしれません。

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