京都大学病院西構内 聖護院川原町遺跡(2023年度)

2023年11月24日(金) 淡褐色土を掘り終えました。
遺構検出・南から
【写真1 遺構検出・南から】
調査区全景・東から
【写真2 調査区全景・東から】

江戸時代の遺物包含層と目される淡褐色土土層の掘り下げを終え、下部の砂礫層上面を削って遺構の検出を行いました(写真1:南から)。淡褐色土中から見つかった列状の集石と並行するように、南北方向にはしる浅い溝が幾筋か見つかっています。

掘削した後よりも遺構の存在が明瞭に視認できそうなので、検出を終えたところで調査区全景の撮影をしました(写真2:東から)。狭い調査区ですが、南北の溝は西半に偏って検出されており、とくに西壁際には幅1m深さ30cm程度のしっかりとした溝がはしっています。おそらくは江戸時代の後半期に、鴨川至近のこの一帯に人の手が及び始めたこころの遺構群とみられますが、その詳細な年代や役割などを解明していくことがこれからの課題となります。

調査は、これら検出された溝群を掘り上げ、層位など堆積環境を記録しながら終了へと向かいます。

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