発掘速報
京都大学医学部構内 吉田橘町遺跡(2024年度)
2025年03月21日(金) 中世遺構面の全景撮影をしました


鎌倉・室町時代ころの遺物を大量に含む茶褐色土層を掘り終えたのちの遺構の検出と掘削が全域におよび、平たい石や集石を内部に含んだ大小多数のピットの広がる様子が明らかになってきました(写真1:西から)。
これらを掘り上げて記録作業も終えたことから、中世遺構面として全景撮影をしました(写真2:北東から)。
いくつかは、調査区北側を現在もはしる白川道の方向に沿うような方位の並びを持つ可能性がありますが、ピットの数が多数にわたることと、攪乱で欠落している範囲もあるため、確定は難しくなっています。
なお、今回検出された中世遺構面の下部にも、一部には遺物を含む堆積層や、調査しきれていない遺構の存在が把握されていることから、この後もさらに掘り下げや遺構検出を続けていきます。